Kolombangara in the Solomon Islandsww2:1943年7月12日

コロンバンガラ島沖海戦/Battle of Kolombangara

コロンバンガラ島沖海戦

コロンバンガラ島沖海戦が生起する少し前、駆逐艦4隻に兵力1200、物資100tを積んだ日本海軍輸送隊は、連合艦隊:第二艦隊・第二水雷戦隊による護衛のもとソロモン諸島コロンバンガラ島へ向かっていたが、その動きはアメリカ海軍第36.1任務群に察知されていた。今再び、両軍の思惑渦巻くソロモンが激戦の業火に包まれる。

コロンバンガラ島沖海戦での各国の参加艦船

【日本海軍】 ■指揮官 「伊崎俊二少将」 ▼軽巡洋艦:1隻 『神通(旗艦)』 ▼駆逐艦:9隻 『清波』『浜風』『夕暮』『三日月』『雪風』『皐月』『水無月』『夕凪』『松風』  VS 【アメリカ海軍】 ■指揮官 「ヴォールデン・L・エインスワース少将」 ▼軽巡洋艦:2隻 『ホノルル(旗艦)』『セントルイス』 ▼駆逐艦:10隻 『ニコラス』『オバノン』『テイラー』『ラドフォード』『ジェンキンス』『ラルフ・タルボット』『モーリー』『ウッドワース』『ブキャナン』『グウィン』 【ニュージーランド海軍】 ▼軽巡洋艦:1隻 『リアンダー』

日本軍の部隊・艦隊編成

《大日本帝国海軍:連合艦隊》 [第二艦隊] ◆警戒隊 ◇第二水雷戦隊部隊 ・旗艦:軽巡洋艦『神通』 ・駆逐艦『清波』『浜風』『夕暮』『三日月』『雪風』 ◆輸送隊 ・駆逐艦『皐月』『水無月』『夕凪』『松風』

連合国軍の部隊・艦隊編成

《アメリカ合衆国海軍:太平洋艦隊》 [第三艦隊] ◆第36.1任務群 :主隊 ・旗艦:軽巡洋艦『ホノルル』 ・軽巡洋艦『セントルイス』 ・王立ニュージーランド海軍:軽巡洋艦『リアンダー』 :前衛部隊 ・駆逐艦『ニコラス』『オバノン』『テイラー』『ラドフォード』『ジェンキンス』 :後衛部隊 ・駆逐艦『ラルフ・タルボット』『モーリー』『ウッドワース』『ブキャナン』『グウィン』

鬼神のごとき『神通』の闘志

先日のクラ湾夜戦で、大日本帝国海軍第三水雷戦隊に軽巡洋艦『ヘレナ』を撃沈されたアメリカ海軍第36.1任務群は、このコロンバンガラ島沖海戦においては、『ヘレナ』の代役としてニュージーランド海軍から軽巡洋艦『リアンダー』を引き抜き、さらに駆逐艦部隊も増強させての出撃だった。 7月12日22時35分、第36.1任務群の索敵機が日本艦隊を発見。およそ10分後、第二水雷戦隊も迫り来る連合国軍艦隊を発見し、輸送隊『皐月』『水無月』『夕凪』『松風』を南西方向へ退避させる。 23時03分、急速に接近した両艦隊が互いを目視で確認しコロンバンガラ島沖海戦へと突入。激しい砲撃・雷撃戦が開始された。しかしそれから間もなく、サーチライトによる照準射撃を行い目立っていた第二水雷戦隊旗艦『神通』が集中砲火を浴び大破炎上した。砲弾が艦橋にも直撃し、指揮官の伊崎俊二少将が戦死したことでいきなり第二水雷戦隊司令部が壊滅してしまう。 燃え盛る炎のなかで主砲を撃ち続け、7本の魚雷を発射し反撃する『神通』であったが、さらにアメリカ艦隊駆逐艦の放った魚雷が右舷後部に命中し大爆発。船体が中央から真っ二つに分断された。そのうちの後部船体は瞬く間に沈没したが、前部は沈まず、『神通』は残った一番砲塔のみで闘い続ける。 23時22分、第36.1任務群軽巡洋艦『リアンダー』にも魚雷が命中した。この1発が致命傷となった『リアンダー』は戦闘不能となり、駆逐艦『ラドフォード』『ジェンキンス』に付き添われながら戦場を離脱していった。孤軍奮闘する『神通』を残し、第二水雷戦隊の駆逐艦部隊も魚雷装填のため海域を一時離脱した。 また、この時、複雑な戦法をとっていた第36.1任務群では、前衛の駆逐艦部隊『ニコラス』『オバノン』『テイラー』の所在が不明となっていた。

第二水雷戦隊2度目の一斉攻撃

23時36分、第36.1任務群は陣形を立て直し再び日本艦隊への攻撃に移る。約20分後、旗艦『ホノルル』のレーダーが複数の艦影を捉えるが、ヴォールデン・L・エインスワース少将は、これが所在不明となっている味方の前衛部隊であるという可能性を考え行動を控えていた。 しかしこれは、魚雷の次発装填を終え、アメリカ艦隊を撃滅すべく戦場に舞い戻った大日本帝国海軍第二水雷戦隊だった。 日付が変わり0時05分、第二水雷戦隊は、沈黙するアメリカ艦隊へ向け魚雷・主砲による怒涛の一斉攻撃を開始。ようやく攻撃を始めようとした第36.1任務群を、魚雷の群れと砲弾の嵐が襲う。 まず軽巡洋艦『セントルイス』に魚雷が命中し艦首を破壊、『ホノルル』には2発の魚雷が命中し爆発、駆逐艦『グウィン』も魚雷を受け大破炎上した。大混乱に陥るなか、さらに駆逐艦『ウッドワース』『ブキャナン』が衝突事故を起こし大破した。 0時30分頃、第二水雷戦隊が戦場を離脱した一方で、輸送隊は無事にコロンバンガラ島に到着。それから約1時間ほどかけて物資揚陸を成功させた。 味方に状況を知られないまま、『神通』は大爆発を起こしてから約2時間以上も、船体前部のみで戦い続けたという。アメリカの戦史研究家サミュエル・E・モリソンは後に、「神通こそ太平洋戦争中、最も激しく戦った日本軍艦である」という言葉を残した。 早朝に第二水雷戦隊の駆逐艦『皐月』『水無月』が『神通』の捜索に向かうも、艦影はおろか1人の生存者も発見できなかったとされている。その最期は一体どのようなものであったのか。そして、どのような想いで最期まで戦い続けたのか。

コロンバンガラ島沖海戦での各国の被害状況

日本海軍>> 【沈没】:『神通』 【小破】:『雪風』 アメリカ海軍>> 【沈没】:『グウィン』 【大破】:『ホノルル』『リアンダー』『セントルイス』『ウッドワース』『ブキャナン』

◆ホーム:大日本帝国海軍 連合艦隊 WORLD WAR 2:太平洋戦争 海戦の記録

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