大日本帝国海軍 連合艦隊
:航空機『晴嵐/特殊水上攻撃機』
特殊攻撃機『晴嵐/せいらん』は、大日本帝国海軍連合艦隊が運用した航空機である。英名はAichi M6A。伊400型潜水空母の搭載機として愛知航空機が設計を行い、28機が生産された。また、陸上機型として製造された試製晴嵐改は別名『南山』と呼ばれた。太平洋戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)末期、『晴嵐』は第631海軍航空隊に配備されたが、既に終戦間際であったため活躍の機会はなかった。
現在、アメリカの「スミソニアン博物館」に1機が現存している。
日本海軍「晴嵐/特殊攻撃機」の性能
晴嵐は、潜水艦に搭載し運用することを目的に開発された水上攻撃機である。そのため、主翼は下に90度回転し後方に、水平尾翼は下方、垂直尾翼上端は右横に折りたたみコンパクトに格納できる設計であった。発動機は、ドイツ製のものを愛知航空機がライセンス生産したアツタ32型液冷エンジン。
晴嵐は大型爆弾装備時はフロートを装着せず、この場合は最高速度560km/hを発揮できる仕様であったという。高性能と折りたたみ構造を両立させたためコストは高くなり、晴嵐1機で零戦50機分にも相当した。
晴嵐は正式採用された機体ではなかったため海軍省は試製晴嵐としていたが、これを陸上機化した試製晴嵐改は南山とも呼ばれた。
■全長:10.64m
■全幅:12.26m
■全高:4.58m
■翼面積:27.0m2
■自重:3,326kg
■全備重量:4,250kg
■飛行能力
□最高速度:474 km/h
□航続距離:1,540km
■基本武装
□二式13mm旋回機銃:1挺
▼選択武装
□800kg爆弾:1発
□250kg爆弾:4発
□九一式45cm航空魚雷改Ⅲ:1本
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