大日本帝国海軍 連合艦隊
:航空機『九七式艦上攻撃機』
※写真画像:九七式艦上攻撃機11型
『九七式艦上攻撃機/九七式艦攻』は、大日本帝国海軍連合艦隊が太平洋戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)で運用した航空機である。英名はNakajima B5N。九七式艦攻11型と12型を中島飛行機、九七式艦攻61型を三菱重工業が開発し、艦上攻撃機として計1,550機が生産された。真珠湾攻撃で活躍したほか、対潜哨戒や船団護衛、特攻など多様な任務に投入された。
現存機として、九七式艦攻12型がアメリカのハワイ州「真珠湾航空博物館」に1機、イギリスの「ウィングス・ミュージアム」に1機展示されている。
日本海軍「九七式艦上攻撃機11型」の性能
九七式艦上攻撃機は、中島飛行機と三菱重工業、それぞれが製作した試作機が両方採用となったが、九七式艦攻といえば一般的には中島飛行機が設計し正式採用された九七式艦上攻撃機11型を指す。
九七式艦上攻撃機11型は、日本海軍では初とされる全金属製のスリムな胴体に、可変ピッチプロペラ、引き込み式の主脚、操縦席は密閉式風防、主翼にはスロッテッドフラップを採用した低翼単葉機である。また、主翼は上方へ折りたためる仕様であった。発動機は、中島飛行機が開発した光3型空冷星型エンジンを搭載した。
派生型として練習機に改造された機体もあり、それらは九七式練習用攻撃機11型と呼ばれた。
■全長:10.3m
■全幅:15.51m
■全高:3.7m
■翼面積:37.7m2
■自重:2,107kg
■全備重量:3,650kg
■飛行能力
□最高速度:370km/h
□航続距離:1,090km/2,260km(過荷重)
■基本武装
□九二式7.7mm旋回機銃:1挺
▼選択武装
□800kg爆弾:1発
□500kg爆弾:1発
□250kg爆弾:2発
□60kg爆弾:6発
□九一式45cm航空魚雷:1本
日本海軍「九七式艦上攻撃機12型」の性能
九七式艦上攻撃機12型は、発動機を中島飛行機の栄11型空冷星型エンジンに換装した改良型である。中島飛行機にとってはこちらが完成形で、九七式艦上攻撃機の量産の中心はこの九七式艦攻12型に移行された。
■全長:10.3m
■全幅:15.518m
■全高:3.7m
■翼面積:37.7m2
■自重:2,200kg
■全備重量:3,800kg
■飛行能力
□最高速度:377.8km/h
□航続距離:1,021km/1,993km(過荷重)
■基本武装
□九二式7.7mm旋回機銃:1挺
▼選択武装
□800kg爆弾:1発
□500kg爆弾:1発
□250kg爆弾:2発
□60kg爆弾:6発
□九一式45cm航空魚雷:1本
日本海軍「九七式艦上攻撃機61型」の性能
九七式艦上攻撃機61型は三菱重工業が開発した機体で、150機程度が生産された。特徴として、太い胴体に固定脚、主翼は90度回転し後方へ折りたたむ方式であったという。発動機は三菱重工業の金星43型空冷星型エンジンを搭載していた。
■全長:10.324m
■全幅:15.3m
■全高:4.24m
■翼面積:39.64m2
■自重:2,342kg
■全備重量:4,000kg
■飛行能力
□最高速度:381km/h
□航続距離:不明
■基本武装
□九二式7.7mm旋回機銃:1挺
▼選択武装
□800kg爆弾:1発
□250kg爆弾:2発
□30kg爆弾:6発
□九一式45cm航空魚雷:1本
トップ:大日本帝国海軍 連合艦隊の航空機