大日本帝国海軍 連合艦隊
:航空機『紫雲/水上偵察機』
水上偵察機『紫雲/しうん』は、大日本帝国海軍連合艦隊が太平洋戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)で運用した航空機である。英名はKawanishi E15K。機体名の紫雲とは、"仏教徒が臨終するとき仏が乗って来迎する雲"を意味する。日本で初めて2重反転プロペラを採用した航空機とされている。川西航空機が設計を行い、水上偵察機として15機が生産された。『紫雲』は実用試験を兼ねて偵察や索敵、哨戒任務に使用されるも、2重反転プロペラの故障が相次ぎ、性能的にも成績不良であったとされる。様々な新機軸を盛り込んだ実験機ともいえる機体であった。
日本海軍「紫雲/水上偵察機」の性能
紫雲は、敵制空権下での強行偵察も視野に入れ開発された高速水上偵察機。全金属製の機体に層流翼を持ち、緊急時には下部フロートを切り離す機構なども備えていた。発動機は三菱重工業が紫雲専用として開発した大出力の火星24型空冷星型エンジンを搭載し、その性能を引き出すため2重反転プロペラを採用した。
野心的な試みを実現した機体であったが、実用面においては、横転事故や2重反転プロペラの故障が多発するなど問題点の多い機体であった。
■全長:11.588m
■全幅:14.00m
■全高:4.95m
■翼面積:30.00m2
■自重:3,165kg
■全備重量:4,100kg
■飛行能力
□最高速度:468 km/h
□航続距離:1,408km
■基本武装
□九二式7.7mm機銃:1挺
□60kg爆弾:2発
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