大日本帝国海軍 連合艦隊
:航空機『九九式艦上爆撃機』
※写真画像:九九式艦上爆撃機一一型
『九九式艦上爆撃機/九九式艦爆』は、大日本帝国海軍連合艦隊が運用した航空機。愛知航空機が設計を行い、艦上急降下爆撃機として1,512機が生産された。英名はAichi D3A。太平洋戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)では多くの海戦で戦果を上げたほか、哨戒機や索敵機、特攻機としても用いられた。
戦争末期には旧式化していたため"九九式棺箱"と揶揄されたが、それでも『九九式艦上爆撃機』が戦争初期における日本海軍躍進の一役を担っていたのは事実である。
現存機としては、アメリカのテキサス州にある「太平洋戦争国立博物館」、グアムにある「太平洋戦争国立歴史博物館」にそれぞれ1機ずつ、九九式艦爆22型が展示されている。
日本海軍「九九式艦上爆撃機11型」の性能
九九式艦上爆撃機は、全金属製の機体に固定脚、主翼は端が楕円形の低翼式を採用し、両翼下面にダイブブレーキを装備した艦上急降下爆撃機である。発動機は三菱重工業の金星44型空冷星型エンジン。正式採用後、1942年4月7日に九九式艦上爆撃機11型に改称された。生産数は476機。
■全長:10.185m
■全幅:14.36m
■全高:3.348m
■翼面積:34.97m2
■自重:2,390kg
■全備重量:3,650kg
■飛行能力
□最高速度:381.5km/h
□航続距離:1,472km
■基本武装
□九七式7.7mm固定機銃:機首2挺
□九二式7.7mm旋回機銃:後部1挺
□250kg爆弾:1発
□60kg爆弾:2発
日本海軍「九九式艦上爆撃機22型」の性能
後に改良型の九九式艦上爆撃機12型が試作され、1943年1月7日に九九式艦上爆撃機22型として正式採用された。発動機は三菱重工業の金星54型空冷星型エンジンを搭載し、11型に比べ航続距離は低下したが、速度性能や上昇力は向上した。
九九式艦爆22型は1,036機が生産され、派生型も存在した。練習機として後部座席に操縦装置が設置された機体は九九式練習用爆撃機と呼ばれ、全木製化した試作機は明星と呼称された。
■全長:10.231m
■全幅:14.36m
■全高:3.348m
■翼面積:34.97m2
■自重:2,750kg
■全備重量:3,800kg
■飛行能力
□最高速度:427.8km/h
□航続距離:1,050km
■基本武装
□九七式7.7mm固定機銃:機首2挺
□九二式7.7mm旋回機銃:後部1挺
□250kg爆弾:1発
□60kg爆弾:2発
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