大日本帝国海軍 連合艦隊
:潜水艦『伊36/伊号第三十六潜水艦』
大日本帝国海軍連合艦隊の潜水艦『伊36/伊号第三十六潜水艦』は、伊15型潜水艦(巡潜乙型)の17番艦。太平洋戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)では哨戒活動や輸送任務に従事し、戦争末期には特攻兵器「回天」を搭載した。回天攻撃隊として数々のアメリカ海軍艦艇と交戦し、2隻を撃破、揚陸艇1隻を撃沈するなどの戦果を上げる。その後、呉海軍工廠で、広島市への原子爆弾投下で発生したキノコ雲を目撃し、そのまま終戦を迎えた。『伊36』のエピソードは、映画「出口のない海」のモデルとなった。
日本海軍『伊36/伊号第三十六潜水艦』の性能
伊号第三十六潜水艦は1940年2月4日に横須賀海軍工廠にて起工、1942年9月30日に竣工した。主機は、艦の大型高性能化を実現するため高出力の艦本式2号10型ディーゼル2基を採用。伊36は、艦前部に呉式1号4型射出機や格納筒などの航空兵装を装備し、後部甲板に主砲を配置した巡洋潜水艦で、巡潜乙型とも呼ばれた。
1944年、伊36は回天4基を搭載できるよう改造され、この際に主砲は撤去された。その翌年には航空兵装も撤去され、代わりに回天の搭載可能数は6隻となった。また、戦争中期から末期にかけて対水上レーダーである22号電探や対空レーダーの13号電探、逆探も装備し索敵能力が向上した。
■全長:108.7m
■全幅:9.30m
■乗員:94名
■排水量:2,584t
■巡航能力
□水上速力:23.6kt
□水中速力:8.0kt
□潜航深度:100m
□航続距離:25,928km(16kt)
■戦時最終兵装
□九六式25mm連装機銃:1基
□九五式53cm魚雷発射管:艦首6門
□九五式魚雷:17本
■レーダー
□仮称2号電波探信儀2型
□三式1号電波探信儀3型
□電波探知機
■ソナー
□九三式水中探信儀:1基
□九三式水中聴音機:1基
■搭載艇
□回天:6隻
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