大日本帝国海軍 連合艦隊 :巡洋潜水艦『伊13型』
潜水艦『伊13型』は、太平洋戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)末期に建造された大日本帝国海軍の潜水艦の艦級。巡潜甲型改2とも呼ばれた。着工された伊13型計4隻のうち、伊号第十三潜水艦(伊13)と伊号第十四潜水艦(伊14)は竣工し配備されたが、伊号第十五潜水艦(伊15)と伊号第一潜水艦(伊1)は未完成のまま終戦を迎えた。
潜水艦『伊13型』は、太平洋戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)末期に建造された大日本帝国海軍の潜水艦の艦級。巡潜甲型改2とも呼ばれた。着工された伊13型計4隻のうち、伊号第十三潜水艦(伊13)と伊号第十四潜水艦(伊14)は竣工し配備されたが、伊号第十五潜水艦(伊15)と伊号第一潜水艦(伊1)は未完成のまま終戦を迎えた。
伊13型は、旗艦潜水艦である伊九型のほぼ同型として建造されたが、伊400型潜水艦の機能も併せ持っていた。伊400型の計画縮小に伴い、水上攻撃機「晴嵐」を搭載できるよう、飛行機格納庫、射出機、クレーンなどが追加されたためである。 ■全長:113.70m ■全幅:11.70m ■乗員:108名 ■排水量:3,603t ■巡航能力 □水上速力:16.7kt □水中速力:5.5kt □潜航深度:100m □航続距離:最大38,892km(16kt) ■戦時最終兵装 □40口径十一年式14cm単装砲 □九六式25mm連装機銃 □九六式25mm単装機銃 □九五式53cm魚雷発射管:艦首6門 □魚雷 ■レーダー □仮称2号電波探信儀2型 □三式1号電波探信儀3型 ■ソナー □水中聴音機 ■搭載機 □晴嵐特殊攻撃機
伊13型計4隻のうち、伊15(2代目)は工程80%で建造が中止され1946年4月に紀州沖で海没処分、伊1(2代目)は1945年9月の枕崎台風で沈没したが、伊13は1944年12月16日に、伊14は1945年3月14日に竣工し、大日本帝国海軍連合艦隊・第六艦隊第一潜水隊として配備され、輸送任務に投入された。作戦名は光作戦。 光作戦とは、伊13と伊14の2隻で、高速偵察機「彩雲」をトラック諸島へ輸送する任務を指す。ウルシー環礁に在泊するアメリカ艦隊を、潜水艦に搭載した特殊攻撃機「晴嵐」で奇襲する嵐作戦の一環でもあった。 しかし伊13はその道中でアメリカ艦隊に遭遇。護衛空母『アンツィオ』の艦載機と駆逐艦『ローレンス・C・タイラー』の攻撃を受け沈没した。この時、伊13の艦長を務めていた大橋勝夫中佐は、マレー沖海戦以降、太平洋戦争をずっと生き抜いてきたベテランだった。 一方、伊14は無事トラック諸島に到着したが、ちょうどその時点で終戦を迎えることとなる。その後、伊14はアメリカへ回航され、1946年5月28日に自沈処分された。現在はハワイ沖に眠る。