大日本帝国海軍 連合艦隊
:潜水艦『伊29/伊号第二十九潜水艦』
大日本帝国海軍連合艦隊の潜水艦『伊29/伊号第二十九潜水艦』は、伊15型潜水艦(巡潜乙型)の10番艦。太平洋戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)では通商破壊に従事し、連合国艦船7隻撃沈の戦果を上げた。また、ドイツ海軍のUボート『U180』と海上で会合(技術交換)するなど、日本軍の技術向上にも貢献。遣独潜水艦作戦にも参加したが、1944年7月26日、帰途でアメリカ海軍潜水艦3隻の待ち伏せを受け、『ソーフィッシュ』の雷撃により沈没した。
かの有名なエニグマ暗号機などと共に海底へ没したが、帰路の途中で艦を降りていた巖谷英一が持っていた設計図により、日本初の純国産ジェット機「橘花」、ロケット局地戦闘機「秋水」が開発された。
日本海軍『伊29/伊号第二十九潜水艦』の性能
伊号第二十九潜水艦は1939年9月20日に横須賀海軍工廠にて起工、1942年2月27日に竣工した。主機は、艦の大型高性能化を実現するため高出力の艦本式2号10型ディーゼル2基を採用。艦前部に呉式1号4型射出機や格納筒などの航空兵装を装備し、後部甲板に主砲を配置した巡洋潜水艦で、巡潜乙型とも呼ばれた。
伊29は、主砲として40口径十一年式14cm砲を採用していたが1943年の遣独潜水艦作戦の際に取り外され、代わりに九六式25mm3連装機銃を装備したほか、スイス製のエリコン20mm4連装機銃やドイツのクルップ社製37mm対空機関砲も装備。また、メトックスと呼ばれるドイツ製の電波探知機も装備した。
■全長:108.7m
■全幅:9.30m
■乗員:94名
■排水量:2,584t
■巡航能力
□水上速力:23.6kt
□水中速力:8.0kt
□潜航深度:100m
□航続距離:25,928km(16kt)
■戦時最終兵装
□九六式25mm3連装機銃:2基
□エリコン20mm4連装機銃
□クルップ37mm対空機関砲
□九五式53cm魚雷発射管:艦首6門
□九五式魚雷:17本
■レーダー
□メトックス(電波探知機)
■ソナー
□九三式水中探信儀:1基
□九三式水中聴音機:1基
■搭載機
□零式小型水上偵察機:1機
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