富嶽/戦略爆撃機計画のみ

大日本帝国海軍 連合艦隊 :航空機『富嶽/戦略爆撃機』

大日本帝国海軍連合艦隊の航空機【富嶽/戦略爆撃機】

戦略爆撃機『富嶽/ふがく』は、大日本帝国海軍連合艦隊太平洋戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)で運用しようとしていた超大型航空機。機体名の富嶽は、富士山の別名に由来している。英名はNakajima G10N。当初の呼び名はZ飛行機であった。アメリカ本土爆撃を目的に海軍と陸軍共同で戦略爆撃機として計画していたが、戦局悪化に伴い中止となった。

1984年、羽田空港拡張工事中に『富嶽』ハ50エンジンが発見された。また、2000年、「富嶽を飛ばそう会」が設計図から『富嶽』を1/12スケールのラジコンで復元し、実際に飛行を成功させた。

日本海軍「富嶽/戦略爆撃機」の性能

富嶽(Z飛行機)は、全金属製の巨体に直線テーパー翼の主翼を有する中翼単葉の六発大型戦略爆撃機となる計画であった。発動機は三菱重工業のハ50型空冷星型エンジンを予定していたが、他に中島飛行機のハ54型など複数の計画案もあったという。 富嶽の計画は、1942年8月15日、大日本帝国陸軍が戦争終結のための決戦兵器を陸軍省へ要望したことから始まった。アメリカ軍のB-29に対抗し、日本から太平洋を横断しアメリカ本土を爆撃するのが目的で、中島飛行機が設計に携わる。 その後、海軍や軍需省も開発に加わり、ハ50型エンジンも3基まで製造されたが、要求性能を巡って意見が対立したうえ反対論も根強く、さらに工業力や資材、技術力の不足もあり、富嶽の開発計画は中止となった。 しかし2000年、「富嶽を飛ばそう会」が富嶽の設計図から1/12スケールではあるがラジコンモデルを製作し、実際に飛行を成功させた。 ■全長:46.00m ■全幅:63.00m ■全高:8.80m ■翼面積:330.00m2 ■自重:42t ■全備重量:122t ■飛行能力 □最高速度:780km/h □航続距離:19,400km以上 ■基本武装 □20mm機関砲:4門 ■選択武装 □爆弾:最大20tまで □航空魚雷:20本

羽田空港で富嶽の現存物が発見される

東京国際空港(羽田空港)にて、1984年1月から開始された空港拡張工事中に戦略爆撃機富嶽(Z飛行機)に搭載予定であったハ50型空冷星型エンジンが発見された。これは三菱重工業が試作したもので、当時製造された3基中の1基とされている。 その後、ハ50型エンジンは千葉県山武郡芝山町の航空科学博物館へ収蔵・展示され、現在は外部へ貸出中となっている。

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