大日本帝国海軍 連合艦隊
:航空機『彗星/艦上爆撃機』
※写真画像:彗星12型
艦上爆撃機『彗星/すいせい』は、大日本帝国海軍連合艦隊が運用した航空機である。英名はYokosuka D4Y。海軍航空技術廠が設計した十三試艦上爆撃機が当時の日本海軍航空機の最速を記録し、航続力にも優れていたことから、カメラを搭載した二式艦上偵察機、防御力を強化した『彗星』が正式採用された。『彗星』は、爆撃機および夜間戦闘機として2,253機が生産され、太平洋戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)後期の主力として活躍した。
現存機として、彗星11型が「靖国神社」の遊就館、彗星33型がアメリカのカリフォルニア州「プレーンズ・オブ・フェイム航空博物館」に展示されている。
日本海軍「彗星11型/艦上爆撃機」の性能
彗星11型は、スリムな胴体に日本製艦上爆撃機では初の爆弾倉を採用したほか、面積を最小限に抑え内翼側に層流翼を採用した中翼式の主翼などが特徴的な高速爆撃機である。発動機はドイツ製DB601Aを愛知航空機がライセンス生産したアツタ21型液冷エンジン。
派生型としては、様々な性能向上型や陸上爆撃機型のほか、速度性能が優秀であったことから夜間戦闘機型として改造された機体も存在した。
■全長:10.22m
■全幅:11.50m
■全高:3.175m
■翼面積:23.6m2
■自重:2,510kg
■全備重量:3,960kg
■飛行能力
□最高速度:546.3km/h
□航続距離:1,783km/2,196km(過荷重)
■基本武装
□九七式7.7mm固定機銃:機首2挺
□九二式7.7mm旋回機銃:後部1挺
▼選択武装
□500kg爆弾:1発
□250kg爆弾:1発
日本海軍「彗星12型/艦上爆撃機」の性能
彗星12型は、発動機をアツタ32型液冷エンジンに換装した性能向上型である。さらに後方旋回機銃を13mm機銃に強化した彗星12甲型のほか、偵察員席後方に九九式20mm2号4型斜銃を装備した彗星12戌型も製造された。
■全長:10.22m
■全幅:11.50m
■全高:3.175m
■翼面積:23.6m2
■自重:2,635kg
■全備重量:4,353kg
■飛行能力
□最高速度:579.7km/h
□航続距離:1,517km/2,389km(過荷重)
■基本武装
□九七式7.7mm固定機銃:機首2挺
□九二式7.7mm旋回機銃:後部1挺
▼選択武装(胴体)
□500kg爆弾:1発
□250kg爆弾:1発
▼選択武装(翼下)
□60kg爆弾:2発
□30kg爆弾:2発
日本海軍「彗星33型/艦上爆撃機」の性能
彗星33型は、発動機を三菱重工業の金星62型空冷星型エンジンに換装し陸上爆撃機とした派生型である。さらに後方旋回機銃を13mm機銃に強化した彗星33甲型のほか、戦争末期には現地改造で20mm斜銃が追加された夜間戦闘機型も少数存在したとされる。
■全長:10.22m
■全幅:11.50m
■全高:3.069m
■翼面積:23.6m2
■自重:2,501kg
■全備重量:4,657kg
■飛行能力
□最高速度:574.1km/h
□航続距離:1,519km/2,911km(過荷重)
■基本武装
□九七式7.7mm固定機銃:機首2挺
□一式7.92mm旋回機銃:後部1挺
□250kg爆弾:翼下2発
▼選択武装(胴体)
□500kg爆弾:1発
□250kg爆弾:1発
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