駆逐艦【初風/Hatsukaze】竣工:1940年2月15日

大日本帝国海軍 連合艦隊 :駆逐艦『初風』

大日本帝国海軍連合艦隊の駆逐艦【初風/Hatsukaze】

大日本帝国海軍連合艦隊の駆逐艦『初風/はつかぜ』は、陽炎型駆逐艦の7番艦。陽炎型全19隻のなかで唯一、『初風』のみが川崎造船所で建造された。艦名の初風は、季節の初めに吹く風を意味している。太平洋戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)では、数々の作戦や海戦に参加した。1943年11月1日、ブーゲンビル島沖海戦にて戦没。

日本海軍:駆逐艦『初風』の性能

駆逐艦初風は1937年12月3日に神戸川崎造船所にて起工、1940年2月15日に竣工した。日本海軍の艦隊決戦型駆逐艦の集大成である陽炎型は、甲型駆逐艦とも呼ばれていた。主機は純国産の艦本式タービン2基を搭載。主砲は、荒天時にも対応可能な全周囲シールドを備えた50口径三年式12.7cmC型平射砲を採用した。 水雷兵装は九二式61cm2型4連装水上発射管を装備。竣工時より九三式魚雷(酸素魚雷)を搭載していたほか、九三式水中探信儀(アクティブソナー)や九三式水中聴音機(パッシブソナー)も装備していた。 ■全長:118.5m ■全幅:10.8m ■乗員:239名 ■排水量:2,752t ■巡航能力 □速力:35.0kt □航続距離:9,260km(18kt) ■戦時最終兵装 □50口径三年式12.7cmC型連装砲:3基 □九六式25mm連装機銃:2基 □九二式61cm2型4連装水上発射管:2基 □九三式魚雷:16本 □九四式爆雷投射機:1基 □九一式爆雷:36個 ■ソナー □九三式水中探信儀 □九三式水中聴音機

駆逐艦『初風』の太平洋戦争

1940年2月15日、駆逐艦初風は、陽炎型駆逐艦19隻のなかで唯一、川崎造船所にて竣工。姉妹艦2隻と共に第16駆逐隊を編成した。 太平洋戦争開戦時、駆逐艦初風を含む第16駆逐隊は第二水雷戦隊に所属し、東南アジア方面にて複数の攻略作戦に参加。そのなかで勃発したスラバヤ沖海戦に完勝する。その後も初風は、ミッドウェー海戦、第二次ソロモン海戦、南太平洋海戦といった主要な海戦に参加した。 1943年1月、初風は、第六次ガダルカナル島輸送作戦を遂行中にアメリカ海軍魚雷艇の雷撃を受け大破した。この際、その損傷度合いから自沈処分や擱座も検討されたという。結局、離脱命令を受けた初風は呉へ帰投。7月12日に修理は完了し、その後は海上護衛などに従事した。

駆逐艦『初風』の最後

1943年11月1日、駆逐艦初風は、第五戦隊の指揮下で第二警戒隊の一艦としてブーゲンビル島への上陸支援に参加。しかしアメリカ軍機に発見されたことから作戦は中止となる。 11月2日0時45分、日本海軍連合襲撃部隊(本隊・第一警戒隊・第二警戒隊)と、それに差し向けられたアメリカ海軍第39任務部隊が会敵。ブーゲンビル島沖海戦が生起した。 初動において、第一警戒隊は戦闘を開始するが、本隊と第二警戒隊は回避行動に専念した。この際、第二警戒隊の初風もアメリカ艦隊の砲撃を避けるべく避弾運動を行っていたが、途中で脱落、第一警戒隊の重巡洋艦妙高に衝突してしまう。 この事故で大破し艦首を失った初風は、2時57分、アーレイ・バーク大佐率いる第45駆逐群からの集中砲火により撃沈された。沈没場所は南緯06度00分 東経153度58分地点とされている。

『初風』が参加した海戦
スラバヤ沖海戦 太平洋戦争初の大規模艦隊戦!
ミッドウェー海戦 太平洋戦争の勝敗を決定づけた海戦!
第二次ソロモン海戦 終わりなきソロモンの攻防
南太平洋海戦 ガダルカナル島を賭けた大艦隊戦!
ブーゲンビル島沖海戦 ろ号作戦で展開されたカオスな艦隊戦!

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