大日本帝国海軍 連合艦隊
:二等駆逐艦『樅型』
樅型駆逐艦とは、太平洋戦争(大東亜戦争・第二次世界大戦)で活躍した大日本帝国海軍連合艦隊の二等駆逐艦の艦型を指す。樅、榧、楡、栗、梨、竹、柹、栂、菊、葵、萩、薄、藤、蔦、葦、菱、蓮、菫、蓬、蕨、蓼の21隻が建造され、様々な作戦に投入された。
日本海軍:樅型駆逐艦の性能
■全長:88.39m
■全幅:7.93m
■乗員:110人
■排水量:850t
■巡航能力
□速力:36.0kt
□航続距離:5,556km(14kt)
■戦時最終兵装
□45口径三年式12cm単装砲
□40口径十一年式8cm単装高角砲
□九六式25mm連装機銃
□九六式25mm単装機銃
□九三式13mm機銃
□三年式6.5mm単装機銃
□六年式53cm連装水上発射管
□九五式爆雷
□爆雷投下軌条
□爆雷
■レーダー
□三式1号電波探信儀3型
■搭載艇
□大発動艇(※葵、萩、薄、藤、蔦、菱、蓬、蓼)
日本海軍:樅型駆逐艦の同型艦一覧
- 1番艦:樅 樅型駆逐艦のネームシップ。1919年12月27日に竣工するも、1932年4月1日、エンジンの不調により除籍。
- 2番艦:榧 1920年3月28日竣工。満州事変での沿岸警備に従事し、1940年2月1日に除籍。
- 3番艦:楡 1920年3月31日竣工。第一次上海事変で活動後、1940年2月1日に除籍。その後は練習船や突撃隊母艦として使用された。
- 4番艦:栗 1920年4月30日竣工。1945年10月8日、釜山港鵜ノ瀬灯台沖にて機雷に接触し大破、沈没。
- 5番艦:梨 1919年12月10日竣工。1940年2月1日に除籍。その後解体。
- 6番艦:竹 1919年12月25日竣工。1940年2月1日に除籍。その後は練習船として使用された。
- 7番艦:柹 1920年8月2日竣工。1940年2月1日に除籍。その後は練習船として使用された。
- 8番艦:栂 1920年7月20日竣工。1945年1月15日、台湾の高雄市付近でアメリカ軍機の空襲を受け沈没。
- 9番艦:菊 1920年12月10日竣工。1940年4月1日に第三十一号哨戒艇へ改称。1944年3月30日、パラオ大空襲でアメリカ軍機の空襲を受け沈没。
- 10番艦:葵 1920年12月20日竣工。1940年4月1日に第三十二号哨戒艇へ改称。ウェーク島沖海戦にて接岸を強行し擱坐、そのまま放棄された。
- 11番艦:萩 1921年4月20日竣工。1940年4月1日に第三十三号哨戒艇へ改称。ウェーク島沖海戦にて接岸を強行し擱坐、そのまま放棄された。
- 12番艦:薄 1921年5月25日竣工。1940年4月1日に第三十四号哨戒艇へ改称。1944年7月3日、トラック島でアメリカ軍の空襲を受け沈没。
- 13番艦:藤 1921年5月31日竣工。1940年4月1日に第三十六号哨戒艇へ改称。スラバヤにて終戦を迎えた。
- 14番艦:蔦 1921年6月30日竣工。1940年4月1日に第三十五号哨戒艇へ改称。1942年9月2日、ビコリア島北東にてアメリカ軍機の空襲を受け沈没。
- 15番艦:葦 1921年10月29日竣工。1940年2月1日に除籍。その後は練習船や突撃隊母艦として使用された。
- 16番艦:菱 1922年3月23日竣工。1940年4月1日に第三十七号哨戒艇へ改称。1942年1月24日のバリクパパン沖海戦で大破、その後は防空砲台として使用された。
- 17番艦:蓮 1922年7月31日竣工。敵艦撃沈などの戦果を上げ、中国の青島で終戦を迎えた。
- 18番艦:菫 1923年3月31日竣工。1940年2月1日に除籍。その後は練習船として使用された。
- 19番艦:蓬 1922年8月19日竣工。1940年4月1日に第三十八号哨戒艇へ改称。1944年11月25日、バシー海峡にてアメリカ海軍潜水艦の雷撃を受け沈没。
- 20番艦:蕨 1921年12月19日竣工。1927年8月24日、島根県美保ヶ関沖にて軽巡洋艦『神通』と衝突し沈没。
- 21番艦:蓼 1922年7月31日竣工。1940年4月1日に第三十九号哨戒艇へ改称。1943年4月23日、石垣島南方にてアメリカ海軍潜水艦の雷撃を受け沈没。
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